葛藤で女の子らしく

本日は８月１５日

日本の歴史の中で、たくさんの犠牲者を出し

尊い命が奪われた太平洋戦争が終わりを告げた日です。

昨年もご紹介しましたが

私は、今年も実家にある「大阪大空襲」を読みました。
私がこの本を読んだのは１０代の頃です。
改訂 大阪大空襲―大阪が壊滅した日
著者：小山 仁示 

この本に書かれていることは
当時戦争で行われた空襲による出来事です。

戦争を知らない私達には想像もできない

とても恐ろしい事実と体験談が綴られています。

今回も、その中のひとつを

抜粋させていただきます。

御堂筋は炎の川

火の海となった北堀江を逃げ出した母と娘は

四ツ橋の近くまでやって来た。

堀江から四ツ橋まではすぐ近くなのに

あっちこっち逃げまわって

一時間近くもかかった気がする。

疎開空地にも道路にも橋の下にも

人がいっぱいいて右往左往している。

どっちへ行っても火の海なのである。

中略

ザァーっという音、焼夷弾だ。

火だ、火の玉だ。

それも娘の身体すれすれに。

とっさに娘を力いっぱい突き飛ばした。

それこそ全身の力いっぱいに。

火と煙の中に

一台の自動車が母親の目にうつった。

急いで自動車の横に身を寄せた。

だがその瞬間、ものすごい旋風がまきおこった。

自動車は宙に浮き、母と娘の身体はくるくると転がった。

もういよいよだめか

と思ったのにまだ命があった。

電気科学館の屋上にも焼夷弾が落ちて

火を噴いている。

母と娘は茫然と周囲の火を見ながら

人の行く方へ行く方へ歩いた。

誰もが黙って、歩き続けるばかりだった。

あとになって母親は不思議に思うのだが

あのとき

どこからもこどもの泣き声を聞かなかった。

おそろしさに泣くことさえ忘れていたのか。

戦争中の親のしつけがそうさせたのか。

ともかく、泣く子は一人もいなかった。

こちらは、まだブログでご紹介できる内容ですが

この本の中には読んでいると胸が苦しくなる

とても辛く、苦しく、悲しい当時の体験談が

綴られています。

このような

当時の体験談を読んだり、耳にしたり

映像で見るたびに

今、こうして生かされていることが

とても幸せで、ありがたいことだと感じます。

私たちは、日々いろんなことで

葛藤したり、悩んだり

失敗すると、凹んだり、後悔もします。

しかし、こうやって悩むことも、失敗することも

平和な時代だからこそできることです。

また、その反対にチャレンジしたこと

勇気をもって行動したことが

上手くいくととても嬉しく

それが次への自信へ繋がっていくことも

経験できる。

みなさんは、生まれてから今まで

どんな出会いがありましたか？

嬉しかったこと、幸せを感じる出来事は

どんなことでしたか？

私は、自分が生まれ育った大阪と

この日本が大好きです。

そして、これまでのたくさんの出会いが

今の私を育ててくれました。

その日本がいつまでも平和であるために

戦争を知らない若い世代にも

過去、日本で起きた出来事や経緯を

正しく知っていただきたいと思います。