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冷凍庫は中高生のセックスに似ている

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-S side-

「雅紀？どうした？」

「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・・・」

たくさん愛し合った後

横で眠る雅紀は、さっきとは違う苦しそうな息遣いで

「しょうちゃ・・・・・・熱い・・・・・・・」

消えそうな声で俺に手を伸ばした。

「熱い・・・・・？」

雅紀の額やまだ何も纏っていない身体に手をあてたけど

おかしな熱さは感じられなくて

「しょうちゃ・・・・ん・・・アイスノンとかある・・・・・？」

辛そうに顔を歪めた雅紀に冷凍庫からアイスノンを出し

タオルに巻いて持っていく。

「どこが熱いの？」

すると雅紀は

「ここ・・・・・・・」

喉を擦り

「げほっ・・・・・・げほっ・・・・・・・」

乾いた咳をする。

「大丈夫かよ・・・・・風邪かな・・・・・・・」

タオルケットを肩まで掛け

雅紀の細い喉にアイスノンを静かに押し当てた。

「冷たくない？」

「きもちいい・・・・・・・」

静かに目を閉じる雅紀

「ありがとう・・・・・・・」

すぐ直るだろうと

今日だけだろうと

サラサラと落ちてくる前髪を片方の手で触りながら

朝まで雅紀を見つめていた。

早く良くなりますようにって

何度も何度も願っていたら

夜が明けていたんだ。

だけど

「しょうちゃん・・・・・・・」

俺の家に泊まりにくると

同じ症状が起きた。

「ここ・・・・・・痛い・・・・・・」

喉が痛いと辛そうな表情をするから

「しょうちゃん・・・・・ここ・・・・・ちゅー・・・・・して・・・・・・」

涙目になる雅紀の首筋に何度もキスをする。

だけど俺がキスをすれば

「雅紀・・・・・・」

大事にすればするほど

「はぁ・・・・・はぁ・・・・・・熱い・・・・・・しょうちゃ・・・・・」

症状は悪化していくみたいで

「雅紀」

「しょうちゃ・・・・・・ちゅー・・・・・・して・・・・もっと・・・・やめないで」

でも雅紀はそれでも俺を激しく求めて・・・・・・

そんな風にされれば俺はそれに応えるように

たくさんたくさんキスをして

寝ないで看病する。

いくらだってするよ

いくらだって看病したい。

雅紀が治るなら

朝までだって１週間だって寝ないでいられるよ

「雅紀？」

最終的には大量な汗を流したまま力尽きたように寝てしまう恋人を見て怖くなった。

「どうしたんだよ・・・・・・・・」

まるで自分のせいみたいで

俺と一緒にいる事が雅紀の負担になっているんじゃないかって

物凄く不安になった。

だって・・・・・・・

お互いが忙しく会えない日が続くと

「しょうちゃん！！お昼外いっちゃおうよ！！」

すこぶる元気がいいんだよ？

「今ならどんぶり三杯はいけそう！！」

心の底から安心するのと同時に

なんとなく２人きりで会うのが怖くなってしまった。

「今日しょうちゃんの家に行ってもいい？」

「今日はやめておこう」

「え・・・・・・・」

「ほら、雅紀忙しいし。明日も早いんだろ？」

「全然大丈夫だか・・・・・・・」

「やめとこう」

雅紀の言葉にかぶせるように言葉が出てしまうと

おかしな空気が流れた。

「うん・・・・・そうだね・・・・しょうちゃんも早いしね」

それでも笑顔を見せる雅紀を抱き締めたかったけど

「しょうちゃん・・・・・あつい・・・・・・熱いよ・・・・・・」

もうあんな顔見たくなくて

背中を向ける雅紀に少し安心してしまったんだ。